登場した “人気作家” は
・辻村深月
・中山七里
・村田沙耶香
・古市憲寿
の4名。
その中で、私が特に気になったのが、芥川賞作家・村田沙耶香おすすめの「サブリナ SABRINA」という漫画です。

こちら >> サブリナ
作者はアメリカの “グラフィック小説家” ニック・ドルナソ(Nick Drnaso)。
※「サブリナ」は、漫画というよりは “グラフィックノベル” というカテゴリーに分類されるのだそうです。

英語版 >> Sabrina
タイトルの「サブリナ」は、物語のはじめに登場する女性の名前です。
サブリナは、妹サンドラが訪ねてきた翌朝に、猫に餌をやり、リュックを背負って家(実家)を出ると、そのまま失踪してしまいます。

そして、失踪から暫く経ったある日、新聞社に1本のビデオテープが送られてくるのです。
テープに収められていたのは、“若い女性が殺害される動画” 。
この若い女性はどうやらサブリナであり、犯人と思われる人物はティミー・ヤンシーという青年とのこと。
そして、ティミー・ヤンシーは、サブリナを殺したあとに自殺していました。
このニュースの後、ネットやSNS上では、犯人 ティミー・ヤンシーに関する様々な情報が流れ始めます。

そして、これらの情報は、ティミーのことに限らず
・被害者 サブリナ自身 のこと
・サブリナの妹 サンドラ のこと
・サブリナの恋人 テディ のこと
・テディの旧友 カルヴィン のこと
と広がり、事件とは関係のないところにまで及んでいくのです。
というのが、このグラフィックノベルのあらすじ(導入部分)です。
※ 作品のあらすじと解説をもっと知りたい人は、下記サイトをご参照ください
>> 君、バズりたまふことなかれ──沈黙を取り戻すグラフィック・ノベル『サブリナ』(矢倉喬士)|現代アメリカ文学 ポップコーン大盛 第22回|note
そして、以上の(作品)情報は、私が “ネットなどで” 検索して得たものです。
つまり、私はまだこの作品をまだ読んでいません。
村田沙耶香の話を聞いて、作品のことが知りたくなり、ネットで調べて、ますます読んでみたくなったという “までの” 話です。
同じように(?)、「サブリナ」では、“サブリナ殺害事件” そのものについては何の進展も見られないのだそうです。
事件をきっかけとした、様々な “事実” が作られ、人々はそれらの拡散された “事実” のほうへと新たな関心を向けます。
そして、そのことが、事件関係者、さらには事件とは関係のない人々を苦しめることになるのですが、これは、この漫画だけの話ではなく、現在、日常的に起きていることです。
ネットに出た瞬間にあらゆることが “事実” になります。
事実でないことが判明した後も、その “事実” は消えません。
グラフィックノベル「サブリナ」では、この後、話はどのように進行し、どのような形で締め括られるのか。
気になるところです。
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