80年にアントニオ猪木と格闘技世界一決定戦で激突した米国人空手家のウィリー・ウィリアムスさんが死去していたことが分かった。67歳だった。
9日にオランダの格闘技メディアが報じたもので、死因は不明。76年の極真空手を題材とした映画「地上最強の空手Part2」で巨大な熊との対戦を披露し「熊殺し」の異名を取った。
(「日刊スポーツ」より抜粋)
ウィリー・ウィリアムスと言えば “極真空手”、そして、“熊殺し” で有名ですが、

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個人的には、アントニオ猪木との “死闘” が、強く印象に残っています。
そして、そこには、当時『週刊少年マガジン』に連載されていた「四角いジャングル」という漫画の影響が多大にあることは言うまでもありません。

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この漫画に登場する人物は、大山倍達やアントニオ猪木などの “実在の格闘家・プロレスラー” で、さらに、そこに描かれている内容も、実際に行われた(あるいは行われる)異種格闘技戦のことなのです。
今にして思えば、漫画は多分に “脚色された” ものであったと思うのですが、当時の(子供であった)私は、実際に起きている出来事であると信じて疑いませんでした。

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「プロレスこそ最強の格闘技」とするアントニオ猪木と「極真空手こそ地上最強」とするウィリー・ウィリアムスとの試合が実現されるにあたり、ウィリー・ウィリアムスは “極真空手を破門” されることになります。
何故ならば、極真空手は “他流試合を禁止” していたからです。
その一方で、漫画の中では
「もしもウィリーが負けるようなことがあれば、わしが出て行かねばなるまい」
と大山倍達が言います。
「これは大変なことになったぞ」
と、子供ながらに思ったものです。
その試合結果はと言うと、第2Rで両者リングアウトになるものの試合は再開、
第4Rまで戦ったところで
・ウィリーの膝蹴りをくらった猪木の肋骨にひび
・猪木の腕ひしぎ固めにより、ウィリーの右腕の腱は破裂
ドクターストップによるノーコンタクト試合となりました。
当時、「極真空手はやっぱり強いんだ」と思ったものですが、今にして思えば、「アントニオ猪木こそが世界最強」であったように思います。
この試合の内容は、幾つかのDVD企画に収録されて、今でも観ることができます。

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その後、私は格闘技の試合そのものをあまり観なくなり、替わりに(?)古武道の世界に入ることになります。
(現在、道場で指導員としてお手伝いさせて頂いています。)
そして今、こうして「ウィリー・ウィリアムス 死去」のニュースを聞くと、あの頃、空手や格闘技に夢中になっていた自分がいたからこそ、今の自分があるのだという気がしてきます。
ウィリー・ウィリアムスさんのご冥福をお祈りいたします。
ちなみに、ウィリー・ウィリアムスの “熊との激闘” シーンについては、『地上最強のカラテ Part.2』という映画の中に観ることができます。