こちら >> 映画「アガサ・クリスティー ねじれた家」
「この『ねじれた家』こそ、私の最高傑作。」
とアガサ・クリスティー自身をして言わしめた作品ということですが、実は、私、(自分では、結構ミステリー好きな方だと思っていたのですが、)この作品のことを知りませんでした。
これは、是非観に行かなくてはなりません。
原作は、アガサ・クリスティーの同タイトルのミステリー小説「ねじれた家」。

原題は「Crooked House」で、「曲がった家」「歪んだ家」という意味ですが、作中に登場するマザー・グースの童謡「There was a crooked man(ねじれた男がおりました)」から来ているそうです。
マザー・グースの童謡が登場するあたりは、「そして誰もいなくなった」を思い出しますね。

そして私は、このタイトルからは、島田荘司の「斜め屋敷の犯罪」というミステリー小説のことが思い出されます。

斜めに建てられた屋敷内で殺人事件が起こり、家が傾いていることがまさにトリックとなっていた作品ですが、この「ねじれた家」も同じなのでしょうか。
「BOOK」データベースによると、小説のあらすじは以下のようになっています。
ねじれた家に住む心のねじれた老人が毒殺された。根性の曲がった家族と巨額の財産を遺して。状況は内部の者の犯行を示唆し、若い後妻、金に窮していた長男などが互いに疑心暗鬼の目を向け合う。そんな中、恐るべき第二の事件が…
「ねじれた家に住む」と書かれていますが、実際に(物理的に)ねじれているのかどうかは、このあらすじでは分かりません。
また、予告編によると、“心のねじれ” が問題のようなので、おそらく “屋敷トリック” の作品ではないと思われます。
(しかも、“毒殺” ですし・・・)
しかし、LiLiCo さん曰く「最後には声が出るくらいにびっくりする」のだそうです。
ということは、「犯人が意外な人物」ということになります。
“意外な犯人” というと
@ 探偵が犯人
A 子供が犯人
B 主人公が犯人
などが考えられます。
@はまず考えられないので、AかBということになりますが、予告編を見た感じでは、子供はどちらかと言うと探偵役(助手役?)のような感じですし、映画公式サイトのキャストページでの紹介もありません。
そう考えると、主人公(依頼者)であるソフィアが犯人ということになりますが、それでは当たり前過ぎて “声が出るくらいにびっくり” はしません。
そうなると、禁断の「@ 探偵(チャールズ)が犯人」ということになりますが、“ソフィアのかつての恋人” という設定ですし、事件の後に依頼を受けて登場してきますので、違うような気がします。
それとも、この “かつての恋人(=昔からの知り合い)” という部分がミソなのでしょうか。
アガサ・クリスティーは、かつて “語り手が犯人” という手法も実践していますので、“探偵が犯人” もあり得る話です。

しかし、それでは・・・
やはり、妥当な線で「A 子供が犯人」でしょうか。
小説を読んでから劇場に観に行きたいところですが、ミニシアター上映ですので、早めに行かないと、読み終えた頃には終わってしまっている可能性もあります。
上映館はこちら >> アガサ・クリスティー ねじれた家 -上映劇場- : 角川映画
注意が必要ですね。